2007.07.31 Tuesday
紅玉いづき『ミミズクと夜の王』
額に332と烙印を押され、両手両足に枷をつけられた少女。彼女はミミズクを名乗り、獣を称し、夜の森にて魔物の王と対面を果たす。ただひとつの願いを叶えてもらうため「あたしのこと、食べてくれませんかぁ」と夜の王に乞う。世界に絶望し、食われて終わることを望むどん底から始まる奇跡の物語。
第13回電撃小説大賞、大賞受賞作。2007年上半期ライトノベルサイト杯、2位(24票獲得)。一般文芸への歩み寄りが見られる電撃文庫が放つ、最新の大賞受賞者。なんとアニメ調のイラストが表紙にも口絵にもない(挿絵もなかった)。各所での評判も名高く、特に『図書館戦争』で知られる有川浩が絶賛するなどしていて、興味を持っていた。しかし、読んでみたところ、やや期待値が高かったことに気がついた。童話を思わせる語り口や、感動に一直線な構造は素晴らしいのだが、それにしても平易に過ぎるように思う。荒んだ心を癒すという目的においては、これ以上はない極上の作品と思われるが、斬新さや新奇さ求めている読者には、やや不向きであると言わざるを得ない。
感想リンク:雲上四季 リクリップス ラノベマップ のべるのぶろぐ 読者大賞









