2007.09.27 Thursday
西尾維新『刀語 第八話 微刀・釵』
否定姫によってもたらされた情報、それはかつて壱級災害指定地域・不要湖に四季崎記紀の工房があったというものだった。早速、不要湖を訪れる鑢七実ととがめ。しかし、ふたりの前に姿を現したのは、四本の手と足を持つ機械仕掛け人形にして、微刀『釵』そのものであるという日和号。果たして七実は、刀を傷つけずに日和号を倒せるのか?
否定姫と左右田右衛門左衛門のための巻と言っても差し支えないだろう。前巻において、このシリーズのラスボスに相応しかった鑢七実が殺されてしまったので「ラスボス不在?」という危機に見舞われたのだが、ここで否定姫が七実と肩を並べうるほどの筆致で描かれたのが良かった。なんと言うか、一安心。左右田右衛門左衛門も、やたらと七花との対戦を避けようとしている節があったので弱そうに見えていたが、実際はとても強そう。最終的に否定姫たちがラスボスになるのかどうかはさておき、物語を牽引しうる悪役が登場してくれたことに思わず吐息がこぼれた。しかし、その一方で七実たちは色褪せていたような。日和号との戦いも、割り合いあっさりとしたものだったし。いやあ、それにしても否定姫、いいキャラだったなあ……。
このシリーズの既刊の感想:『第一話 絶刀・鉋』『第二話 斬刀・鈍』『第三話 千刀・ツルギ』『第四話 薄刀・針』『第五話 賊刀・鎧』『第六話 双刀・鎚』『刀語 第七話 悪刀・鐚』
感想リンク:雲上四季 リクリップス のべるのぶろぐ














